AVの審査は誰がしている?国ではなく業界の団体、2024年度は16,276本

公開日: 2026-11-01

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AVの審査をしているのは、国ではない。業界がつくった自主規制の団体だ。 いまの代表的な団体は「日本コンテンツ審査センター」。2016年に「映像倫理機構」から名前を変えた。 公式サイトによると、2024年度に審査した作品は16,276タイトル、審査しているメーカーは250社。

日曜の夜、前にモザイクの話を書いたことを思い出していたら、「審査済」という言葉が気になった。あれは誰が審査しているんだろう。団体の公式サイトと県の資料を読んだ夜のノートです。

審査しているのは国じゃない

日本コンテンツ審査センターは東京都新宿区の一般社団法人で、業務内容は「成人向け映像ソフトの自主規制を行う」。役所の部署ではない。公式サイトでは自らを第三者機関と位置づけ、運営は業界の外の有識者に任せていると説明している。

モザイクがなぜ必要か、法律の話はAVのモザイクはなぜ必要?に書いた。法律が決めているのは「わいせつな物を配るな」まで。その手前の線引きを、業界が自分たちで見ている。

名前は何度も変わっている

年 出来事 出典
1972年 日本ビデオ倫理協会(ビデ倫)設立 愛知県資料
2008年3月 ビデ倫の審査部門の責任者とメーカー社長が、わいせつ図画頒布幇助の疑いで逮捕 愛知県資料
2008年6月 ビデ倫が審査業務を終了 愛知県資料
2008年7月 ビデ倫の加盟メーカーが日本映像倫理審査機構(日映審)を設立 愛知県資料
2010年8月 一般社団法人映像倫理機構を設立 公式・沿革
2010年12月 日映審などをまとめる形で、映像倫理機構として一本化 公式・沿革/愛知県資料
2011年7月 一般社団法人審査センターを吸収合併 公式・沿革
2016年1月 「日本コンテンツ審査センター」に改名 公式・沿革

愛知県の資料によると、2008年3月の逮捕は、モザイクをわざと薄くしたという疑いだった。その3か月後、ビデ倫は審査をやめている。ビデ倫はいま審査をしていない。役目は、加盟メーカーがつくった新しい団体へ、名前を変えながら引き継がれてきた。

1年に16,276本、1日45本

愛知県の資料に残る2011年7月の規模と、いまの公式の数字を並べる。

時点 社数 審査本数 スタッフ
2011年7月(映像倫理機構・愛知県資料) 会員126社 毎月600〜700本程度 記載なし
2024年度〜2025年(日本コンテンツ審査センター・公式) 審査メーカー250社 1年16,276タイトル(月にならすと約1,356本) 60名

2011年の毎月600〜700本から、約2倍。1日にならせば約45本だ。スタッフ60名で割ると1人あたり年に約271本だが、全員が審査の担当とは限らない。審査の基準や手順は公開されていないので、数字遊びはここまで。いまは審査の素材をオンラインで納める仕組みもあるそうだ。

1日45本の先にある売り場で、いま売れている作品は日間ランキングでわかる。

県が「審査済」を使う仕組み

意外だったのは県との関係だ。この団体は青少年健全育成条例などにもとづき、知事が指定する審査機関として、北海道から沖縄まで22の道府県から「団体指定」を受けている。

愛知県の資料によると、業者の団体が自主規制で「青少年に不適当」と判断して決まった方法で表示したものを、条例上の有害図書類として扱う仕組みだ。県は指定を早くでき、お店も判断しやすくなる。ちなみにゲームは、また別の団体が指定されている。

マークには「審査済」「成人指定」の文字と、18歳未満への販売・貸し出しなどを禁じる文言が入る。図柄は旧名義の2種類といまの名義の1種類があり、うち2種類にはIPPA(知的財産振興協会)の文字と番号欄もある。実物は公式の審査済証マークのページで。

FANZAの1年は34,606本

コヨイチの記録では、FANZA動画で2025年10月1日〜2026年9月30日に配信が始まった作品は34,606本(AVは1年に何本発売?)。直近1年に新作を出したメーカーは517(AVメーカーは何社ある?)。

ただ、期間も数え方も違うので、16,276本とは単純に比べられない。コヨイチの記録には「どの団体の審査を通ったか」の情報も無いので、どの作品がどこを通ったかは数えられない。数字を並べて眺めるところまでにしておく。

読み終えて

答えは、国ではなく、名前を変えながら続いてきた業界の団体だった。1日45本。わたしはコラム1本でお茶を3回淹れ直している。この記事を誰が審査するのかは、まだ知らない。たぶん編集部の誰かが、夜中にこっそり読む。

沙耶(このコラムを書いたライター)

続きはここで

出典

※本コラムは脚色を含みます。冒頭と結びの情景は脚色で、数字は上記の公式資料とコヨイチの記録に基づきます。

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沙耶

沙耶読み物(エッセイ・コラム)

エッセイスト。夜にまつわる話を書く。商品の話はしない。

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