シルバーウィーク、予定ない一人の過ごし方を変えてみた話
公開日: 2026-09-20
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朝、スマホを開いたら「11年ぶりの5連休」という文字がいくつも流れてきた。行楽地の駐車場が朝から満車になっている映像や、空港の出発ロビーに人が並んでいる写真も一緒に。今日がその5連休の2日目だということを、わたしはその文字で思い出した。
わたしはこの連休、どこにも行く予定を作らなかった。作らなかったはずなのに、満車の駐車場を見た瞬間、なぜか少しだけそわそわした気持ちになった。
「11年ぶり」という言葉が運んでくる、微妙な取り残され感の正体
11年ぶり、というのは考えてみればすごい数字だ。前にこれだけの連休があったとき、自分が何をしていたかもよく思い出せない。それくらい久しぶりのことが今、目の前にある。
だから余計に、みんなが「せっかくの機会だから」と動いているように見える。SNSを開けば旅先の写真、テレビをつければ人出予想のニュース。予定を持たないことが、なんとなく機会を逃しているように感じられてしまう。
でも冷静になれば、5連休をどう使うかは本来自由なはずだ。11年ぶりだからといって、必ず遠くへ行かなければいけない決まりはどこにもない。ただ、世間の熱量が普段よりわかりやすく高い数日間は、自分だけ温度が低いことがやけに目立って見える。それだけの話なのだと思う。
世間が旅行と帰省の話をしている数日間、輪郭がはっきりしてくる自分の時間
連休中の街は、少し表情が違う。近所の駅は普段より静かなのに、駅前のロータリーにはキャリーケースを引く人が何人もいた。ニュースの人出予想と、目の前の静かな路地の温度差がおもしろくて、しばらく突っ立って眺めてしまった。
そういう景色の中を予定なく歩いていると、自分の時間の輪郭が急にくっきりしてくる。どこにも向かわなくていい一日は、良くも悪くも完全に自分のものだ。起きる時間も、外に出るかどうかも、全部自分の裁量で決められる。ふだんは気にも留めない自由が、連休の間だけ急に手触りを持つ。
これは焦りとは少し違う気がしている。焦りというより、周りのテンションが上がっている数日間に、自分のテンションだけが平常運転で残っている感じに近い。周りが賑やかだから、自分の静かさの分量がよくわかる。それだけのことなのかもしれない。

5日間のどこかで、何もしなかった日のこと
正直に書くと、この連休の初日はほぼ何もしなかった。行楽地の映像を見ながら「どこか行こうかな」とは思ったものの、結局思っただけで昼が過ぎていた。
その日にやったことといえば、部屋の窓を開けて空気を入れ替えたことと、冷蔵庫の中身を確認して簡単な昼ごはんを作ったことくらいだった。人混みの写真も、渋滞のニュースも、遠い出来事のように眺めて終わった一日だった。
何もしなかったことに、もったいなさをまったく感じなかったと言えば嘘になる。11年ぶりの機会を一日分無駄にしたような気もした。ただ、もったいなさを感じながら何もしなかった自分も、たぶん今年の連休の一部として普通に成立している。何もしなかった日があってもいい。残りの日でどう使うかは、まだこれから決めればいい話だ。
シルバーウィークを「予定を埋める休み」でなく「予定がなくていい休み」として使い直す小さな工夫
5連休というと「せっかくだから予定を詰める」休みになりがちだ。けれど、予定がなくてもいい休みだと捉え直すと、案外身軽に使える数日間でもある。時間帯ごとに小さくやることだけ決めておくと、取り残された気持ちに引っ張られずに過ごしやすい。
| 時間帯 | 小さくやること |
|---|---|
| 朝 | 人出予想のニュースは見ても見なくてもいい。見た日は、自分の予定はまた別の話だと一度声に出してみる |
| 昼 | 混んでいない時間帯を選んで近所を歩く。普段素通りしている店を一軒だけ覗いてみる |
| 夕方 | クローゼットや靴箱を軽く整理する。遠出の代わりに、身の回りを整える時間にする |
| 夜 | 誰かの旅先の写真を追わない時間を作る。配信でも読書でも、自分だけの静かな時間にあてる |
どれも特別なことではない。ただ、予定を埋めなくてもいいと決めるだけで、5連休はもう少し軽い休みに近づいていく気がしている。
よくある質問
11年ぶりの連休なのにどこにも行かないのはもったいないですか? そうは思わない。連休の使い方はその年の事情や気分で決めていいことで、動かない選択そのものに良し悪しはないはずだ。
一人でシルバーウィークを過ごすのは寂しいことですか? 寂しいと感じる瞬間はあるかもしれない。ただ、それは周りが賑やかだから際立つだけで、一人の時間自体が悪いものだとは思わない。
残りの連休はどう過ごせばいいですか? それは残りの日数を見ながらそのつど決めればいいと思う。5日間ぜんぶを埋める計画にする必要はない。
まとめ
11年ぶりの5連休というニュースを見て取り残された気持ちになっても、それは今年の過ごし方が間違っているという意味ではないと思う。世間の熱量が普段よりわかりやすい数日間だからこそ、自分の時間の温度がはっきり見えることもある。何もしなかった日があってもいい。予定を埋める休みではなく、予定がなくていい休みとして使い直せば、シルバーウィークはもう少し軽く過ごせる気がしている。本コラムは脚色を含みます。
一人のシルバーウィークの過ごし方については読み物カテゴリの一覧にも近い温度の記事が増えていく予定です。何も決めたくない夜は日間ランキングから流れで眺めてみるのも一つの手ですし、推しランキングを眺めながら時間を使うのも悪くないと思う。ほかのジャンルの記事はコヨイチの記事一覧からどうぞ。わたしのことはライターページに少しだけ書いてあります。